2014年を迎えて

全国一般大阪地方労働組合ユニオンおおさか執行委員長 道脇清

ユニオンおおさかの仲間の皆さん、働く仲間の皆さん、新年明けましておめでとうございます。

一昨年の衆議員総選挙と昨年の参議院選挙では、自民党が躍進し、安倍政権が政権を奪還、復権しました。その後「アベノミクス」と称する新自由主義的な経済政策を推し進め、円安・株高は大手などの一部輸出企業には寄与しているものの、中小企業などには、原材料の高騰などマイナス要因となっています。さらに、今年4月からの消費税増税は、低所得者の家計を圧迫するものであり容認できません。また、安倍首相は憲法改悪を狙うなかで、多くの市民・労働者が反対する特定秘密保護法を強硬採決しました。さらに、武器輸出三原則に違反する1万発の銃弾を韓国軍へ提供しました。まさに、子ども世代が戦争の道へ引きずられていくのは時間の問題となり、非常に危険な社会が到来しています。

こうした憲法改悪の動きに対して、いまこそ、反対の行動を起こすことが重要な課題となっています。

一方で、労働法制の規制緩和の課題があります。昨年、労働契約法、労働者派遣法、高年齢者雇用安定法が改正・施行されましたが、安倍政権は、1年も経過しない中で労働者派遣法などの改悪を目論んでいます。さらに、組合つぶしの「解雇の金銭解決」、残業代不払いの「ホワイトカラーイグゼンプション」、「限定正社員」など労働者分断の法律を模索しています。また、長時間労働を強要し、パワハラ・うつ病などが蔓延する「ブラック企業」に対する、労働者保護のために労働者の団結が求められています。いまこそ、労働組合に結集して反撃することが重要となっています。

さて、この1年間の相談は前年以上に増加し、10数支部の結成通知を行っています。とくに特徴的な事例では試用期間での解雇が4件あります。試用期間中といえども、労働者の生活がかかっているのであって、不当な解雇は許されません。ユニオンおおさかは、解雇撤回を求めて闘い、解雇撤回ないしは生活保障を勝ち取ってきています。

また最近の傾向として、弁護士、社労士が団交へ参加しています。交渉の進展への是非の判断はケースバイケースで難しいといえます。

本年も、多くの仲間の相談に対応してともに問題の解決を図っていきたいと思います。

本年もよろしくお願いします。